2020/11/14
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朝6時に起床し、大阪から東京まで怒涛の各駅停車で向かった。車内で量子論の本を読み進めようと思い酔い止めの薬を用意していたのだが、ピルケースごと忘れた。馬鹿なのか。
田町でいい匂いの美人お姉様と待ち合わせをし、TOKYO CIRCUS CAFEへ。アーリオオーリオが何なのかも分からず頼んだパスタはニンニクが効いていて、オマケに生パスタという名前だけでなくちゃんとパスタが生の食感でかなりおいしかった。
魚介類は苦手なのでお姉様にお譲りしました。
その後、渋谷スクランブルスクエアにてスイーツのお買い物。デパ地下のようにスイーツコーナーが広がっていてキラキラしていた。どれもおいしそうであったが私は自粛。
イープラスが経営しているというカフェ、eplus LIVING ROOM CAFE&DININGにてお茶に付き合って頂いた。雰囲気がゆったりとしている上に程よいライブハウス感(実際にステージもあるのか?)でとても好きだった。そして何よりもトイレが美しかった。香水があった。
「香水があった」としか言いようがない。
12時から18時まで約6時間もずっと付き合って頂いたのに、それほどの時間を過ごした感じが全くしなかった。それに私は自分から話題を振ったりする雑談が苦手なのだが、話題が尽きることもなく、まだまだ話し足りないくらいだった。
「この人ともっと話したい!」と思える人って本当に好きなんだなあと、しみじみ感じた。好きなのは知っていたけれど。
あと、渋谷スクランブルスクエアにて買ったスイーツ類のうちの1種類を頂けて嬉しかった。本当に格好良い方だと思う。
お手手が格好良い美人お姉様。アイメイクと輪郭のファンで話しているときもじ〜っと見てしまう。好きです。
名残惜しかったが何とか振り向かずに(「いい女は振り向かないのよ」とドロンジョが言っていたのを思い出しながら)お別れをし、新宿へ。
第2のラブ女さんと合致し歌舞伎町と新大久保を練り歩いた後、適当なそば屋へ。20時までその店で時間を潰し、再び歌舞伎町へ。
向かうはClub guys、俗に言うホストクラブである。B2Fに続く階段を降りると扉がギャン開きで、爆音の音楽が丸聞こえだった。我々逃げ腰、トイレに行きたいという欲求だけで重い足を動かした。
向って右がClub guys。1人では到底無理、ターンライト。
意を決して場内を覗くもすぐに反応してもらえなかった(後ろに立っていただけなのにだいぶ心が折れた)が、入店後即うがいの為にトイレに通されたので、トイレ難民である我々はほっと胸をなでおろした。その後第2のラブ女さんの知り合いホストに案内され、なんとか席へ。
席の様子。ピンクピンクしい。
うるさい。本当にうるさい。音楽の音量が大きすぎる。私は叫ばないと会話ができなかったが、Club guysの方々はさすがと言ったところか、めちゃくちゃ声がデカかった。通るのなんのって。
今回我々は初来店だったのだが、来店形式はラブ女さんが知り合いのホストを仮指名、私は使命がない状態だとのこと。ラブ女さんが「幹」、私は「枝」だそうだ。ホストが私を枝と言っていたが、それ客の前では失礼にならないのか、面白い世界だと思った。
そして「枝」こと私はホスト4名をピックアップできるらしく、顔と名前(もちろん順位も)の一覧が並んだiPadが手渡された。
私がホストたちの違いがわからずピックアップに苦戦していると、ホストたちがステージに上がりだしたので何事かと思ったら、向かいの卓でシャンパンが入ったようだった。1つの卓に15名程が集結し、レペゼン地球の『バスターコール』に合わせてコールをする様子は圧巻で、正直めちゃくちゃ面白かった。その後すぐに同じ卓の方がもう1本入れていて、のっけからコールを2つ堪能できて最高だった。私も参加したかった(コールするほう)。
そうしてピックアップしたのは以下の4名(画像はホスホスより)。
ナンバー表に名前があったNo.3〜No.5と、ナンバー外のジャイアン。ジャイアンはイケメン度ゼロでホストをやっているくらいなのだから、きっとトークが面白いのだろうという安直な予想から。
ピックアップしていない人も、わざわざ卓まで来て挨拶して行ったりなどしていたが、どう対応したらいいかわからなすぎて、とりあえず深々とお辞儀をしておいた。
以下ピックアップしたホストの感想等。
【1人目:ジャイアン(ナンバー外)】
石塚英彦(ホンジャマカ)みたいな人が来た。黒地に縦ラインが入ったスーツをピッチリ着用し、髪は白に近い金でバッチリキメていた。
酒を作る時の所作が、なんとなくお茶の作法のようだった。結構なお点前で。
話は特に面白くなく、ジャイアン要素も特になく、一緒に入った流星(No.8)の話をよくしていたので、あまり自分に自信がない人なのかなあと思った。もともとは流星の黒服だったそう。ジャイアン、グッドラック。
【2人目:風吹桜(No.5)】
この方の名刺が1番よくできていた。1枚200円らしく、沸いた。
なんか目がでかくてかわいいのが来た。佐藤勝利みがある。年齢を尋ねたら21歳(コブシで)でおったまげた。
ただ私たちを持ち上げた話をするだけではなく、ちゃんとつっこんできて「お、やるな」と思った。えらそう。
私(らんらん)は上野動物園のパンダの中の人の仕事をしていることになった。
【3人目:YU-MA(No.4)】
裏面に「7年連続1億円突破中 年間最高指名本数1436本」と書かれてあった。「漢字がたくさん」と思った。
なんかやたらと距離が近いのが来た。今までの2人はテーブルの向かいの椅子に座っていたのだが、この人は透明なシールドをかき分けて私の真横に座った。そしてほぼずっと私の手を握るか、肩を抱くかしていた。ソーシャルディスタンスは幻想だったのか、せめて鼻までマスクをしてくれ、と思っていた。
しかしながらノリもやり口も彼が1番上手く、慣れたホストという感じだった。何せ、ホスト8年目で7年連続1億円プレーヤーらしい。すげえ人かよ。指には300万円の指輪が4つ付いていた気がする。なんだ、すげえ人かよ。
何を話したのかあまり覚えていないが、自分の思想やホストのビジョン等を語るタイプの人だった。何はともあれ前2人よりもホスト感が強く、違う世界の住人と話しているようで面白かった。
「好きな人いる?」と尋ねられ、「いないです」と答えると「じゃあいいじゃん!」と肩を抱かれ、「ホストっぽい」と思った。なにが「いい」のかは最後までわからなかったが。好きになればいいのか、ちょっと難しい。
あと自称ほっぺフェチらしく、何かと顎と頬周辺をムニムニされた。サービスが良い(?)な、ありがとうございます。
この人は本当にやり方が上手く、ほんの数分で場の空気を自分のものにし、物凄い量の自己アピールを私に浴びせ、嵐のように去っていった。去り際も、缶の中身を1cmだけ残し「また戻ってきた時のために残しておくから最後に指名してね」(※ピックアップした4人から見送りの1人を選べるシステム)とのことだった。何だこの人は。
ボディタッチ多めでいい気にさせるだけでなく、ちゃんと技術も伴っていて8年目の成せる技だと思った。こんなんまた呼ぶに決まってる。
写真を撮った。顔こんなんだっけ、忘れた。
【4人目:禅(No.3)】
後々気づいたけどナンバーが低い順に卓に来ていたようだ。川島明(麒麟)みたいな人が来た。
先程の嵐の後でこの方が輝くはずもなく、「枚方の軽トラの人」という印象だった。あとは割愛。
送り指名をYU-MAさんに決め、私はお手洗いへ。別のホストに案内され、致した後扉を開けるとYU-MAさんがおしぼりを広げて待ち構えていた。すげえ。背後から両肩を掴まれた状態で宅まで戻った。やべえ。
選んでくれてありがとう、とのこと。残した缶の1cmを飲み干し、会計(初回なので3,000円でした)を済ませた。エレベーターの前までお見送りをして頂けるらしい。
何故か私のコートを着て私の鞄を持ったYU-MAさんにケツを触られたので、私もケツを触って(もとい、はたいて)おいた。こういう場合は満更でもない顔をすればよいのだろうか。わからん。ムズい。困惑。でも嫌な気持ちにはならないからホストはすごいな、というか、YU-MAさんがすごいのか。すごかった。
エレベーター前でおばあちゃんにかなりモテたという話を聞いた(前職は介護士らしい。好感度)。つい、頬をムニムニしてしまうのだとのこと。私はおばあちゃんか、確かに髪は白髪っぽいけれど。
最後のオチまで完璧、「また来てね〜!」とエレベーターの扉が閉じた後も扉を爪でカンカンしていた。抜かりがないな。
本当に楽しかった。良いホストクラブデビューになったし、初来店がClub guysでよかったと心底思った。クラブのような音楽、雰囲気、客の入り具合もちょうど良かったと思う(ただ音量はデカすぎる)。
ピックアップで卓に来たホストたちと、ジャイアンを除いてLINEを交換したのだけれど、新規客全員と交換しているのだろうか。だとしたら1回きりの客はどうしているのだろう。整理大変そうだな。おそらく、1回きりにさせないのがプロのホストなのだろうけれど。
ホストクラブ2店舗目、私の大本命艷波李緒(あでりおさん)がいるOZONE -player's club-へ。Club guysと違い、入口はこじんまりとしていた。
社員旅行。
中に入ってみると、Club guysを見てきたからか過疎感が強かった。客は1人、2人程しかいなかったと思う。また、音楽も控えめの音量だった。
受け付けのお兄さんに「誰目当てで来ましたか?」と尋ねられたので「艷波…李緒……サン………(コミュ障)」と返すと、あろうことか、現時点で出勤していないという。私が名前を言った時の受け付けのお兄さんの顔の強張り様ったらなかった。ここだけの話、受け付けのお兄さんの鼻の穴に鼻くそがついていた。ここだけの話だ。
他のホストには興味がないので、そのまま退店した。指名がない日はあまり来ないらしい。指名するので出勤してほしい。
仕方がないので噂の「あでりお前」を写真に収めに行った。今度からゴジラ前じゃなくてあでりお前集合な。やはり板でも格好良い。
出勤してほしい。
3店舗目finoは、第2のラブ女さんお目当てのホストの指名がいっぱいで、入店にも至らなかった。仕方がないので帰路につこうとするも、歌舞伎町のありとあらゆる外販に声をかけられ続けた。ホスト行ってきた感があったのかしら、出てたのかしら。我々はそれを「ホス菌」と呼んだ。
第2のラブ女さんの家に着く頃にはヘトヘトで、入室即床の流れとなった。対人はやはり疲れる。
風呂はスキップ、YU-MAさんのみにLINEを送り、眠りについた。眠れなかったけれど。
ホストクラブデビューの感想は、とても楽しかった、に尽きる。こういった職業があることも、それを真面目にやっている人がいることも、金を捻出する女がいることも、案外普通の人が客で来ていることも、クラブノリも、異文化で新鮮で、とても面白かった。
ただ場の雰囲気を壊さないように、ホストがあまり面白くなくともオーバーに笑ったり等しなければならない(しなくていいのかもしれないが)のが疲れるポイントだった。面白い返しもできないのに関西人なので、なんだかなあという感じだ。
客がどんなこと言ってもどんな反応しても受け止めて、その人が1番求めている台詞を言ってあげる、対応してあげるのが売れるホストなんだなあと思った。
本当に、ホストって顔じゃないし、名刺にかける金額でもないしノリの良さでもない、なかなかに奥が深いものだった。
良かった。